日常の中で生じる軽い体調不良の多くは、体内の水分保持量が適正値を下回ることで発生している。身体の水分が不足すると、血管内を循環する血液量が減少し、血液の粘稠度(ドロドロ度)が上昇する。これにより、全身の細胞や脳への酸素・栄養供給が滞ることがすべての引き金となる。
なぜ水分不足で頭痛が引き起こされるのか。その主な理由は、脳を取り囲む髄液の減少や、脳への血流低下を補うために脳の血管が過剰に拡張・収縮を繰り返すことにある。また、血液循環の悪化によって脳組織への酸素供給が不足し、これが鈍い頭痛や締め付けられるような圧迫感となって現れる。片頭痛持ちの人が水分不足に陥ると、三叉神経が刺激されて重度の発作へ発展することも珍しくない。
さらに、激しい運動をしていないにもかかわらず襲ってくるだるさや強い眠気も、循環血流量の低下に伴う自律神経の乱れが直接的な要因だ。脳幹にある網様体への血流が減少すると覚醒水準が維持できなくなり、十分な睡眠をとっていても強烈な倦怠感や眠気が生じる。これらは身体が活動レベルを落として水分の消費を抑えようとする防衛反応の一種でもある。