充電と強制再起動で反応がない場合、不具合の所在を「ディスプレイ」なのか「基板・システム」なのか切り分けるため、MacまたはWindows PC(iTunesもしくはApple Devicesアプリ導入済み)への有線接続を実施します。
ライトニングまたはUSB-CケーブルでPCに接続した際、PC側から「ポン」と接続音が鳴ったり、端末として認識されたりする場合は、本体基板とCPUは生きており、ディスプレイ関連の断線か一時的なOSフリーズであることが確定します。もしPCでも全く認識されない場合は、リカバリーモード、あるいはさらに深層のDFUモードリカバリー手順へ移行します。
DFU(Device Firmware Upgrade)モードとは、iOSを起動させずにBootROMと直接通信を行い、ファームウェアを強制再書き込みする開発者向けの緊急救済ステータスです。画面上には何も表示されず漆黒のままですが、PC側には「復旧が必要なデバイス」として認識されます。
【DFUモードへの進入手順(iPhone 8以降)】
- PCとiPhoneをケーブルで接続する。
- 「音量を上げる」を押し即離す、「音量を下げる」を押し即離す。
- サイドボタンを長押しし、画面が真っ暗になった瞬間に「音量を下げるボタン」も同時に長押しする。
- 両方のボタンを同時に約5秒間押し続けた後、サイドボタンだけを離し、「音量を下げるボタン」のみをさらに10秒間押し続ける。
- PCの画面に「リカバリモードのiPhoneを検出しました」と表示され、iPhoneの画面が真っ黒のままであればDFU突入成功。
ここで極めて重要なのが、iPhoneデータ復旧の真相です。PC経由で「復元」を選択すると工場出荷状態にリセットされ、バックアップを取っていない写真やLINEの履歴は完全に消滅します。写真やデータをどうしても救出したい場合は、PCでの「復元(初期化)」は絶対に押さず、本体の「アップデート」を試みるか、基板修理に特化したデータ復旧専門業者に相談しなければなりません。