首相秘書官に起用される以前、翔太郎氏は民間企業で実績を積む一目置かれるビジネスマンだった。慶應義塾大学法学部を卒業後、大手商社である三井物産に入社。エネルギーやプラント関連の現場で国際感覚とビジネススキルを磨き、周囲からの評価も決して低くはなかったという。
しかし、父である岸田文雄氏の強い後押しもあり、商社を退職して政界へ転身。岸田事務所で秘書としての修行を開始した。民間での経験を政治の現場で活かすという野心的な道だったが、官邸の中枢である首相秘書官という重責への抜擢は、あまりにも急速で周囲の警戒と嫉妬を招く結果となった。ビジネスマンとしてのキャリアと政界での挫折、その落差は彼の人生に大きな影を落とすことになった。