公安警察の実態と真実|刑事との違いや監視対象・秘密組織の裏側

公安警察の実態と真実|刑事との違いや監視対象・秘密組織の裏側

公安警察の実態と真実|刑事との違いや監視対象・秘密組織の裏側にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

警察組織の中で、公安警察と刑事警察は対極ともいえる異なる行動原理で動いています。刑事警察(刑事部)の使命は、殺人や強盗、詐欺など「すでに発生した犯罪」の現場検証や証拠収集を行い、犯人を特定して送検することです。捜査の過程や成果は刑事訴訟法に基づき、法廷で公に明らかにされます。

対して公安警察(警備部・公安部)の目的は「国家の存立と社会秩序を揺るがす事態の未然防止」です。対象となるのはテロリズム、外国政府によるスパイ工作、極左・極右過激派の違法行為、重要インフラを標的としたサイバー攻撃など多岐にわたります。事件が起きてから動くのではなく、事案の発生を未然に防ぐため、捜査活動そのものを徹底的に秘匿するのが最大の特徴です。法廷で情報源や捜査手法が露見することを避けるため、あえて事件化を見送るケースすら存在します。

また、名称が似ているため混同されやすい組織に「公安調査庁(公調)」があります。公安調査庁は法務省の外局であり、破壊活動防止法や団体規制法に基づき、オウム真理教の後継団体などを対象に調査・観察処分を行う機関です。最大の違いは、公安調査庁の調査官には逮捕権や家宅捜索などの強制捜査権がない点です。公安警察は警察官であるため、令状に基づく強制捜査や現行犯逮捕の権限を行使できます。

項目公安警察(都道府県警 警備部/公安部)刑事警察(都道府県警 刑事部)公安調査庁(法務省 外局)主たる任務国家安全保障・社会秩序の維持、未然防止発生した個別犯罪の捜査・犯人検挙特定団体の調査、破壊活動防止法の適用審査強制捜査・逮捕権あり(裁判所の令状により執行)あり(通常逮捕・緊急逮捕・家宅捜索)なし(任意調査および立入検査のみ)情報の公開性極めて非公開(手法・協力者は墓場まで持参)公開前提(公判廷で証拠開示)『内外情勢の回顧と展望』等で一部公表指揮系統警察庁警備局による全国一元的な統制各都道府県警察本部長・刑事部長主導法務大臣・公安調査庁長官
田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。