2013年の台風18号で渡月橋周辺が冠水し、2018年の台風21号で建造物が甚大な被害を受けて以降、京都府と京都市は治水インフラの再構築を強烈に推し進めてきた。特に桂川や鴨川の河床掘削と遊水地の整備、リアルタイム水位監視カメラの増設が進んだことで、事前予測と警戒の精度は格段に向上している。
しかし、ひとたび大雨特別警報が発令されれば、桂川の流速は一気に跳ね上がり、普段は穏やかな川面が濁流へと変貌する。2026年現在の防災体制では、水位警報と連動した自動避難勧告システムが稼働しているが、川の様子を見に行く「観測行動」は依然として事故の最大要因だ。増水した河川には絶対に近づかず、行政の発信する水位情報やカメラ映像をスマートフォンの画面越しに確認する徹底が求められる。