全国の斎場に勤務する火葬技士たちの現場証言からも、都市伝説の矛盾が浮き彫りになります。
長年斎場管理に携わる関係者への取材によると、「火葬炉の覗き窓(点検窓)は、主バーナーの燃焼状態や骨化の進み具合を確認するためのものであり、棺の蓋が開いて中の人物の表情が見えるような構造にはなっていない」と証言されています。炉内は猛烈な火炎が渦巻いており、視界は強烈な光と炎に遮られます。
一方で、ニュースなどで目にする「死刑囚や遺体が納棺・霊安室で息を吹き返した」という海外の事例(南米や東欧、インド等での報道)が、火葬都市伝説の信憑性を補強する材料として引用されることがあります。しかし、これら国内外で報じられた蘇生トラブルを精査すると、すべて「火葬炉に入る前の段階(通夜や納棺時)」での出来事です。
医療インフラが未発達な地域や、極端な低体温症・カタレプシー(強直症)によって心拍が極度に微弱化した患者に対し、十分な検査を行わずに死亡判定を下した医療過誤が原因であり、日本の近代的な火葬設備内で発生した事例は近代以降1件も記録されていません。