焼きラーメンの歴史を語るうえで、絶対に外せない聖地が天神の「元祖屋台小金ちゃん」です。地下鉄天神駅から徒歩数分、昭和通り沿いに立つその屋台には、平日・週末を問わず早い時間から愛好者や観光客が引きも切らない列を作ります。
鉄板の前に座ると、手際よく繰り広げられる職人技に目を奪われます。豚肉、キャベツ、キクラゲ、カマボコといった具材を軽快に炒め、そこに加わるのが豚骨スープと秘伝の特製ソース。目の前に差し出された焼きラーメンは、少しとろみを帯びた濃厚なビジュアルで、立ち上る湯気だけで食欲を刺激されます。
ひと口すすると、表面は香ばしく炒められつつも、中はもっちりとした極細麺が舌の上で弾けます。豚骨の濃厚なコクと、ソースの甘酸っぱさ、そして隠し味であるどて焼きタレの深いコクが三位一体となり、脂っこさを感じさせない絶妙なバランスに仕上がっています。添えられた紅生姜を絡めると清涼感が加わり、屋台のビールやハイボールが驚くほどのスピードで空いていくのは必然と言えます。