イップスになりやすい人の性格とは?真面目な完璧主義者の原因と治し方

イップスになりやすい人の性格とは?真面目な完璧主義者の原因と治し方

イップスになりやすい人の性格とは?真面目な完璧主義者の原因と治し方について詳しく解説いたします。最新の情報をチェックしてください。

イップスを発症した当事者が直面する最大の苦痛は、身体が動かないことそのもの以上に、「周囲からの無理解」と「逃げ場のない孤独感」です。メディアの特番インタビューや名選手の自著・手記、さらにはSNSや知恵袋といった当事者コミュニティの生の声を取材すると、彼らが抱える生々しい葛藤が浮き彫りになります。

名門校の正遊撃手として活躍しながら、高校2年の夏に送球イップスを発症した20代男性は、当時の心境を自著の手記で次のように振り返っています。

「ある日の守備練習で、ワンバウンドの送球をしてしまった。その瞬間、監督の怒声がグラウンドに響いたんです。『おい、そんな簡単な送球もできないのか!』と。その日の夜から、ボールを握ると指先の感覚が消えるようになった。次の日から、ファーストの胸元が針の穴のように小さく見えて、腕を振ろうとすると誰かに手首を後ろから掴まれたように固まってしまう。『気合を入れろ』と何百本も投げさせられましたが、投げれば投げるほど地面にボールを叩きつけるようになり、最後はキャッチボール相手の胸を見るだけで過呼吸になりました」

また、知恵袋やオンライン掲示板に投稿される切実な相談にも、同じ苦悩が溢れています。

「パターを引く瞬間、右手がビクッと痙攣してカップを大きくオーバーしてしまう。同伴者からは『もっと気楽に打てばいいのに』と笑われるが、気楽に打とうとすればするほど手が震える。ゴルフが怖くてたまらない」「吹奏楽部でホルンを吹いているが、特定の音階だけアンブシュア(口の形)が崩れて音が出ない。サボっていると思われて顧問から怒鳴られるのが一番つらい」

現場で取材を重ねると、イップスに陥った選手に対する「指導者の時代遅れな叱責」や「周囲の安易な励まし」が、決定的なトドメを刺している事例が今なお後を絶ちません。「投げ込みが足りないからだ」「弱気になるな」というプレッシャーは、過敏になっている扁桃体をさらに暴走させ、崩壊した神経回路をより強固に固定化させてしまうのです。

松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。