順風満帆に見えたHGのキャリアにおいて、最大の転換点となったのが2009年に行われたエンターテインメントプロレスイベント『ハッスル』での大事故でした。試合中のアクシデントにより左足の踵骨(しょうこつ)を粉砕骨折し、医師からは「再び元の状態で歩けるようになるかは分からない」と告げられるほどの重傷を負いました。
長期にわたる入院と過酷なリハビリ生活を余儀なくされ、芸能活動は事実上の休止状態へ追い込まれました。当時の手記やドキュメンタリー番組では、「動けない体と減り続ける預金残高を見つめながら、芸人としての死を覚悟した」という壮絶な心理状態が克明に明かされています。
しかし、この逆境こそが現在の多才なHGを生み出す契機となりました。療養中に本格的にペンを握り、イラストや絵画の制作に没頭したことで、現在の画家としての才能が開花したのです。約1年半の壮絶なリハビリを経てリングおよび舞台への奇跡的な復帰を果たした経験は、彼の精神的なレジリエンス(回復力)を決定的なものとしました。