日本の安楽死はなぜ違法なのか?法制化の壁とスイス渡航の現実を追うとはどのようなものなのか? 詳しい意味を簡潔に解説します。
視点を海外に移すと、個人の自己決定権を理由に法制化へ踏み切った国家や州が段階的に増加しています。2002年に世界で初めて積極的安楽死を法制化したオランダやベルギーをはじめ、スペイン、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアの一部の州などが追随しています。
多くの合法化国は「自国の居住者・納税者」に利用を限定しています。その中で唯一、他国の外国人を広く受け入れているのがスイスです。スイス刑法第115条は「利己的な動機がない限り、自殺幇助は処罰されない」と定めており、これに基づき「エグジット(EXIT)」や「ディグニタス(Dignitas)」、「ライフサークル(Life Circle)」といった非営利団体が活動を続けています。
項目詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価安楽死が認められている国一覧オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、カナダ、スペイン、オーストラリア(全州)、NZ、スイスなど10カ国以上原則として自国市民・永住者に限定容認国の過半数は「死の輸出」を防ぐため非居住者の受け入れを拒絶している。スイス安楽死渡航の費用と条件総額約250万〜350万円以上(団体年会費・審査料・現地火葬代・同行者渡航費含む)団体費用約1万〜1.2万スイスフラン+航空券・宿泊費近年の円安と欧州インフレにより経済的ハードルは年々高騰。経済格差が選択権を左右する。審査・実行条件の厳格さ治癒不能な重篤疾患、耐え難い苦痛、完全な判断能力、致死薬を「自らの手」で体内に入れる能力英文診断書・経歴書の提出、現地医師による複数回の直接面談医師が注射する積極的安楽死ではなく「自死幇助」。スイッチを押せないほど衰弱すると実行不可。国内世論の支持率賛成・容認派が約70%超(各種報道機関・研究機関の調査平均)「個人の選択として認めるべき」が多数派一般国民の感情と、立法府・日本医師会の慎重姿勢との間に巨大な断絶が存在。
日本人がスイスへ渡航して幇助自死を行う場合、250万〜350万円を超える費用に加え、膨大な医療カルテの英訳や公証手続き、現地の医師との外国語での意思疎通が必須です。渡航直前に身体機能が低下し、飛行機への搭乗や自力での点滴バルブ開放ができなくなれば、現地に着いたとしても手続きは即座に中止されます。