「物忘れ=即座にアルツハイマー病」という短絡的な思い込みは、不必要なパニックや自己否定を招きます。ネット上で流布している情報の中には、医学的に不正確な言説も少なくありません。
代表的な誤解が「若いから認知症には絶対ならない」という極論と、逆に「20代でも認知症になるリスクは高齢者と同じくらい高い」という過度な煽りです。公的統計によると、若年性認知症の有病率は人口10万人あたり約50人程度と極めて稀であり、20代〜30代前半の発症例はさらに限定的です。
また、「サプリメントを飲めば失われた記憶力が完全に元に戻る」といった誇大広告にも注意が必要です。特定の栄養素(DHA・EPAやビタミンB群など)は脳の健康維持に役立ちますが、器質的な神経変性を単独で劇的に巻き戻すエビデンスは確立されていません。根本的な生活習慣の是正や専門医療機関での鑑別が最優先されます。