超獣攻撃隊「TAC」の勇敢な隊員として、主人公・北斗星司とともに最前線で異次元人ヤプールの脅威に立ち向かっていた南夕子。その運命が大きく暗転したのが、1972年10月に放送された『ウルトラマンA』第28話「さようなら夕子よ、月の妹よ」でした。
同話において、かつて月世界を滅ぼした元凶である満月超獣ルナチクスが地球に出現します。ルナチクスを倒した後、夕子は北斗に対し、自身が実は「月の星人」の生き残りであり、同胞の仇を討つために地球へ逃れていたという衝撃の真実を告白。自らの使命を果たした彼女は、自らのウルトラリングを北斗に託し、月を再建すべく冥王星の仲間たちのもとへ旅立ちました。
第1話で看護師として自らの命を投げ出し、北斗とともにウルトラマンエースの命を授かった彼女が、実は異星人であったという展開は、伏線がほとんどなかったこともあり視聴者に強い驚きを残しました。しかし、夜空を見上げながら静かに別れを告げる演出の美しさは、昭和特撮史に残る屈指の名シーンとして今なお語り草となっています。