インフルエンザの潜伏期間は通常1〜4日(平均約2日・48時間)とされていますが、ウイルスの型によって臨床経過や感染拡大のスピードに若干の差異が見られます。
流行の中心となるインフルエンザA型は、潜伏期間が1〜2日程度と短く、ウイルスの増殖速度が極めて速いのが特徴です。そのため、発症の半日前から1日前にかけて急激にウイルス排出量が増加し、突然の38度以上の高熱や強い筋肉痛とともに発症します。一方のインフルエンザB型は、潜伏期間が2〜4日程度とやや長引く傾向があり、微熱や腹痛・下痢などの消化器症状からダラダラと始まるケースが少なくありません。初期症状が風邪と見分けにくいため、潜伏期から初期にかけて周囲と接触を続けてしまい、結果として感染を広げてしまう事例が目立ちます。
ウイルスの排出量、すなわちインフルエンザ感染力ピークは「発症前日〜発症後3日目」に集中します。発症後4〜5日を過ぎると排出量は急速に減衰していきますが、免疫力の低い幼児や高齢者の場合、発症後1週間以上にわたって微量のウイルスを排出し続けるケースもあるため注意が必要です。