ネット上の掲示板や動画サイトで流布している情報の中には、バイオメカニクス的に非効率な誤解が少なくありません。指導現場で頻発する3大ミスの真相を明らかにします。
誤解1:「バトンを受け取るときはしっかり目視で確認すべき」
【真相】完全に後ろを振り返ってバトンを待つと、走るスピードがほぼゼロに落ちてしまいます。正しいノンルックパスでは、次走者は前方を向いたまま腕だけを後方にまっすぐ伸ばし、前走者の「ハイ!」という掛け声を合図に手のひらを固定して受け取るのが最速です。確認のために首を回すのは、顎が上がって加速が止まる原因になります。
誤解2:「足の遅い走者は第3走者に隠すのがベスト」
【真相】第3走者はコーナー走とテイクオーバーゾーン内での混戦処理という極めて難度の高いタスクを担います。ここにパスの不慣れな選手を配置すると、バトンの衝突やレーンアウトなど重大なトラブルを招く危険があります。走力に不安のある走者を起用する場合は、直線のみで前後のサポートがしやすい「距離が最短になる区間」を正確に割り出して配置するのが鉄則です。