大腸ポリープの大部分を占める「腺腫」は、長い年月をかけて遺伝子変異を繰り返し、徐々に悪性化していく性質(adenoma-carcinoma sequence)を持ちます。そのため、発見時のサイズは大腸ポリープ悪性確率を測るうえで極めて信憑性の高い定量的指標です。
一般的な傾向として、長径5mm未満の微小なポリープががんで見つかる確率は1%未満にとどまります。ところが、長径が10mmを超えるとがん化率は10%を超え、さらに大腸ポリープ20mm悪性度に目を向けると、実に30%から半数以上が悪性成分(早期がんまたは進行がん)を内包しているという統計が国内外の臨床研究で示されています。
大腸腺腫と早期がんの違いは、異型細胞が粘膜内にとどまっているか、それとも基底膜を破って粘膜下層へと広がろうとしているかという組織構造の境界にあります。画像上、20mmを超える病変であっても、有茎性(キノコのような茎がある形)であれば内視鏡切除で根治できる可能性が残されています。サイズが大きいこと自体は警戒すべき事実ですが、必ずしも進行がんを意味するわけではありません。