アイホン株式会社の歴史は、終戦直後の1948年(昭和23年)、名古屋市中区で創業された「東海音響研究所」から始まりました。創業者の市川光男氏が、木製のインターホンをハンドメイドで製作したのが原点です。
社名である「アイホン」の由来には、単なる機械の名称を超えた思想が込められています。人と人をつなぐ通信機器であることから「インターホン」の頭文字を取りつつ、「相互(Inter)」や「愛(Love)」に通じる「アイ」を冠し、親しみやすい響きとして命名されました。1959年には社名を「アイホン株式会社」へと改称し、インターホン専業メーカーとしての道を切り拓きます。
同社の快進撃を支えたのは、徹底した現場主義と品質へのこだわりです。高度経済成長期の集合住宅(公団住宅)ラッシュにおいて、一斉にインターホンシステムを受注したことで強固な経営基盤を確立。単なる呼び鈴だった玄関チャイムに音声通話機能を加え、さらに白黒モニター、カラー液晶、録画機能、スマートフォン連動へと、日本の防犯文化そのものを進化させてきました。
現在では日本国内にとどまらず、北米、欧州、アジアなど世界約70カ国に製品を供給するグローバル企業へと成長を遂げています。ホワイトハウスや海外の重要施設でも同社のシステムが採用されるなど、通信セキュリティ分野において世界トップクラスの信頼を獲得しています。