かつて「サセンタクシー」と呼ばれる専用ハイヤーをチャーターして所属車両を猛追していた手口は、デジタル技術の進化によってより陰湿かつ巧妙なサイバー追跡へと変貌を遂げた。現在のサセンは、航空会社や通信キャリアの内部関係者から個人情報を不正に買い取り、対象と同じフライトの隣席を確保したり、滞在先ホテルの同フロアに先回りして潜伏したりする。
さらに、小型のGPSトラッカーやAirTagをアーティストの移動車両や私物に密かに仕掛ける手口、通信アプリをハッキングして未公開スケジュールや私的な通話ログを抜き出す事例も後を絶たない。彼女・彼らが求めるのは「誰も知らない推しのプライベートを独占している」という歪んだ優越感であり、その暴走を止める自浄作用はファンダム内部には存在しないのが現実だ。