パイロットスクリューが担当するのは、スロットル全閉のアイドリング時から開度1/8(ごくわずかにアクセルを開けた極低回転域)までの領域です。この領域で燃調が狂っている場合、エンジンは明確なSOSサインを発信します。
燃調が「薄すぎる」際に出る典型症状
パイロットスクリューを締めすぎたり、何らかの理由で燃料供給が不足している場合、以下のような挙動が現れます。
- アイドリングの回転落ちが異常に遅い:空ぶかしをした後、回転数がスーッと落ちずに高い回転数で留まる(高止まり現象)。
- アクセルを開けた瞬間の息継ぎ・ストール:アイドリングからスロットルを急激に開けた際、「ボコッ」「ヒュッ」と吸気音だけがして失速、またはエンストする。
- 減速時のアフターファイアー:エンジンブレーキをかけた際、マフラー内部から「パンパン!」「パパパッ」と乾いた爆発音が鳴り響く。
- スパークプラグの白焼け:プラグの電極周辺が真っ白に乾燥して焼けている。
燃調が「濃すぎる」際に出る典型症状
パイロットスクリューを緩めすぎている場合、燃焼室内でガソリンが余り、不完全燃焼を起こします。
- アイドリングが重苦しく回転が上がらない:排気音が「ドロドロ」と鈍く湿っており、アイドリングが安定せずに止まりそうになる。
- マフラーからの生ガス臭と黒煙:排気ガスから強いガソリン臭が漂い、スロットルを煽るとわずかに黒い煙を吹く。
- プラグのカーボン付着(カブリ):プラグのガイシ部分が湿ったカーボンやススで真っ黒に汚れ、火花が飛ばなくなる。