Q1:肩峰下滑液包炎の痛みはどのくらいの期間で引きますか?自然治癒は可能ですか?
A1:軽度の炎症で適切に患部を安静に保てれば、急性期の激しい痛みは通常7〜10日程度で沈静化に向かいます。ただし、摩擦の原因となっている肩甲骨のアライメント異常やインピンジメントを放置した場合、自然治癒することは難しく、数ヶ月にわたって慢性的な鈍痛や動かしにくさが残るケースが多いため、根本的な機能改善が必要です。
Q2:ステロイド注射を打つと腱が弱くなると聞きましたが本当ですか?
A2:短期間に同一部位へ過度な頻回投与(例えば数週間にわたって何十回も打つなど)を行った場合、局所のコラーゲン合成が阻害され、腱板が脆弱化するリスクがあるのは医学的事実です。しかし現代の診療では、超音波エコーで腱を避け滑液包内ピンポイントに微量を投与し、回数も年に数回程度に厳密に制限するため、安全に極めて高い抗炎症効果を得ることができます。
Q3:痛みが強いとき、お風呂で温めるのとアイスパックで冷やすのはどちらが正しいですか?
A3:ズキズキとした拍動性の痛みがあるときや、触って熱っぽさを感じる「急性期」は、氷嚢などで15〜20分程度患部を冷却してください。温めると血管が拡張して滑液包の内圧が上がり、痛みが悪化します。発症から数週間が経過し、鋭い痛みが引いて「動かしたときの重だるさ・引っかかり」が主体となる慢性期になって初めて、入浴などで温めて血流を促すケアが有効になります。
Q4:日常生活で絶対に避けるべき腕の動かし方はありますか?
A4:肘を完全に伸ばした状態で前や横から重い荷物を持ち上げる動作、手のひらを下に向けて腕を真横に高く上げる動作、および車の後部座席にある荷物を前席から手を伸ばして取ろうとする動作は厳禁です。これらはすべて肩峰下腔を極限まで狭め、滑液包を骨の間に挟み込むバイオメカニクスとなるため、炎症を確実に再燃させます。