ジャケ写とは「ジャケット写真」の略称です。もともとはLPレコードやCDの紙製パッケージ(ジャケット)の表紙を飾る写真を指していましたが、デジタル配信が主流となった現在では、イラストやタイポグラフィ、グラフィックアートワーク全般を含めた「作品のメインビジュアル」を総称する業界用語として定着しています。
音楽業界やエンタメ報道では、類似する用語として「アー写」「宣材写真」が頻繁に使われます。これらは一見似通っているものの、「誰のために、何を目的に提示されるか」という機能面で明確に区別されています。
それぞれの役割と定義の違いは以下の通りです。
1. ジャケ写(ジャケット写真)
主役は「音楽作品そのもの」です。アルバムやシングルのコンセプトを表現することが最優先されるため、アーティスト本人の顔写真である必要はありません。イラストレーション、抽象画、タイポグラフィのみ、あるいは風景写真など、表現の自由度が極めて高いのが特徴です。
2. アー写(アーティスト写真)
主役は「音楽家・バンド・ユニット自身」です。公式ホームページのトップやメディア取材記事、フェスのタイムテーブル、音楽ナタリーなどのニュース配信時に使用される「アーティストの公式ポートレート」を指します。グループの最新のヴィジュアルアイデンティティや活動テーマを象徴する役割を持ちます。
3. 宣材写真(宣伝材料写真)
芸能プロダクションやキャスティング会社が、オーディションや出演オファー、プロモーション活動のために用意する実用的なプロフィール写真です。俳優、声優、モデル、タレントが個人の等身大の魅力(顔立ち、体型、清潔感)をクライアントへ正確に伝えるために撮影されます。