SNSや知恵袋などで定期的に拡散される「芯を出せば早く治る」「針で突いて潰せば翌日には平らになる」という情報。現場の取材を重ねると、このニキビ潰す噂の真相を鵜呑みにして取り返しのつかない傷跡を負った中学生の悲痛な声が次々と浮き彫りになります。
皮膚科の臨床現場でも「面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)」という専門処置が行われるため、「自分で押し出しても同じではないか」と勘違いされがちです。しかし、医療機関で行う処置は、滅菌された特殊な器具を用い、皮膚の走行や毛穴の角度を正確に見極めた上で行う極めて高度な医療行為です。
爪や市販器具を使って力任せに圧迫すると、毛穴の出口だけでなく、毛穴の深部にある脆弱な毛包壁が破裂します。すると、溜まっていた皮脂やアクネ菌が周囲の真皮層へ一気に漏れ出し、炎症は皮膚の奥深くへと拡大します。結果として真皮のコラーゲン繊維が広範囲に破壊され、一生涯消えないクレーター(陥凹性瘢痕)や赤黒い色素沈着が残ることになります。
ニキビ跡治し方中学生の段階で直面するダメージのうち、一度破壊された真皮の凹凸を完全に修復することは現代医療でも容易ではありません。何万円もの自費レーザー治療を要する事態を避けるためにも、「ニキビには絶対に爪を立てない、潰さない」という鉄則を徹底してください。