SNSやネット掲示板、子育てコミュニティの投稿を追跡調査すると、「一人になりたい」と吐露する親たちが直面している過酷な日常と、支援に辿り着いた際の実情が克明に浮かび上がってきます。
大手掲示板やSNS上で最も高い共感を集めているのは、「贅沢をしたいわけではない」という切実な声です。
「頼みたいのは高級エステでも旅行でもない。ただ熱いコーヒーを冷めないうちに飲みきりたい。誰にも途中で割り込まれず、自分の思考を最後まで完了させたい。それすら叶わない生活が2年続くと、人間としての尊厳を削り取られていくように感じる」(育児コミュニティへの投稿より)
この「思考の中断の連続」こそが、脳疲労の主原因です。他方、公的支援の現場における課題も見逃せません。ファミリー・サポート・センターの利用経緯について、千葉県在住の母親(34歳・1歳児)は取材に対して次のように手続きのリアルを明かしました。
「登録説明会が平日の昼間に指定され、子どもを連れて片道40分かけて役所の窓口へ行きました。事前面談で提供会員さんと日程を合わせるまで約3週間。心が限界を迎えてから動き出すと、この準備期間に耐えられません。それでも、初めて月に一度、4時間預けて一人で図書館に行った日、涙が止まりませんでした。『自分は一人になってもいい存在だったんだ』と息が吸えたのを覚えています」
ネット上には「他人に預けて事故があったらどうするのか」「近所の目が気になる」といった懸念の声も散見されます。しかし、実際に支援を利用した当事者の9割以上が口を揃えるのは、「もっと早く、限界を迎える前に預けるべきだった」という後悔に似た安堵感です。親が笑顔を取り戻すことは、間接的に子どもの精神的安定に直接的な好影響を及ぼします。