身近な実地体験が思いつかない場合、優れたメディア作品を鑑賞し、そこから得た問いを深めるのも極めて有効なアプローチです。例えば、差別や人権侵害の不条理を少女の純粋な目線で捉えた書籍『アンネの日記』や、1960年代のアメリカ南部における人種差別と二人の友情を描いた映画『グリーンブック』は、今なお色あせない考察の宝庫です。
さらに、現代の若い世代にとっては、Netflixなどの動画配信サービスで観られるドキュメンタリーや、NHK Eテレが放送する多様性をテーマにした教養番組も格好の思索のきっかけになります。スクリーン越しに感じた恐怖や憤りを、身近な学校生活やSNSでのトラブルと引き合わせて議論を展開することで、オリジナリティあふれる論評へと昇華できるのです。