雅子さまの首元を飾るスカーフのなかで、とりわけ有名なのがエルメス(Hermès)のシルクスカーフ「カレ」です。外務省時代からの愛用者としても知られ、上質なシルクツイルが放つ優美な光沢と芸術的なプリントパターンは、雅子さまの端正なジャケットスタイルに圧倒的な気品を添えてきました。
海外メゾンだけでなく、日本の伝統産業である横浜シルクや皇室御用達の国内老舗ファブリックも大切にお召しになっています。職人技が光る手捺染(ハンドプリント)や繊細なグラデーションが施されたシルクスカーフは、海外要人との接遇や地方行幸啓といった重要な局面で、日本のものづくりの美しさを静かに物語る役割も果たしています。
上質なシルク素材特有の「ハリ」と「ドレープ感」を巧みに生かした選び方は、決してブランドの主張を前面に出さず、着る人自身の品格を引き立てるお手本と言えます。