かつて東宝で数々の邦画ヒット作を世に送り出してきた北川雄基氏。彼の強みは、観客の感情を揺さぶるストーリーテリングと、徹底した市場分析能力にある。興行収入数十億円を叩き出すメジャー映画を手掛けながらも、常に制作手法のアップデートを模索していたという。
従来の邦画制作システムでは、製作委員会方式による資金調達や枠組み上の制約がつきまとった。表現の自由度や撮影規模に限界を感じるクリエイターも少なくない。そうした中で北川氏が目指したのは、潤沢な予算と自由な表現環境を備えたグローバルなプラットフォームだった。伝統ある日本映画の良さを保ちつつ、世界の視聴者を唸らせるエンターテインメントを作る。その志が、彼を新たなステージへと押し上げた。