熱中症と脳梗塞の見分け方|麻痺やろれつの異変を見抜く救急サイン

熱中症と脳梗塞の見分け方|麻痺やろれつの異変を見抜く救急サイン

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救急救命士や救急専門医の現場報告において、最も多く聞かれる後悔の声は「家族が半日間様子を見てしまった」という証言です。なぜ初期の違和感に気づきながら、通報が遅れてしまうのでしょうか。

その背景には、災害心理学でも指摘される「正常性バイアス(Normalcy Bias)」と「猛暑による認知のゆがみ」が複合的に作用しています。「まさか健康な家族が突然脳梗塞になるはずがない」「今日は外が35度もあるから、単なる夏バテや熱中症の初期症状だろう」と、都合の良い解釈を脳が自動選択してしまう防衛機制です。

特に高齢者夫婦世帯や独居高齢者の場合、コミュニケーションの頻度が限られるため、ろれつの微小な変化や表情の引きつりに同居者が気付きにくい孤立リスクが存在します。過去の事例では、右半身の脱力を「腕を打撲した」「関節痛が痛む」と誤認し、家族が湿布を貼って一晩寝かせた結果、翌朝には完全麻痺と重度失語症へ進行していたという痛ましいケースも報告されています。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。