これほど確かな由来を持つ漢字でありながら、なぜネット上では「キラキラネームではないか」という議論が噴出するのでしょうか。現場の声やネットコミュニティ(知恵袋、育児掲示板、SNS)の書き込みを精査すると、そこには「文字の見た目」と「音の響き」のギャップに対する違和感が横たわっています。
ネット上のネガティブな論調として目立つのは、「じゅじゅ」という響きがペットの名前やアニメキャラクター、あるいは人気漫画『呪術廻戦(じゅじゅつかいせん)』を連想させるという指摘です。また、「きき」に関してもサンリオのキャラクターや記号的な愛称を想起させ、成人に達した際のフォーマルな場面(ビジネス文書、法廷、医療現場など)で威厳に欠けるのではないかという危惧が寄せられています。
一方で、2025年6月に本格施行された改正戸籍法(氏名の振り仮名法制化)の基準に照らし合わせると、法的な解釈は極めて明瞭です。法務省のガイドラインでは「漢字の音訓に基づく読み」「慣用として広く認められている読み」が許容されており、「樹」を「じゅ」や「き」と読む行為は完全に適法です。「光宙」を「ぴかちゅう」と読ませるような、漢字の意味とかけ離れた難読・奇抜ネームとは法的に明確に一線を画しています。
世間の評判は「奇抜なキラキラネーム」というよりも、「響きが個性的で可愛らしい現代風ネーム」という位置付けに落ち着きつつあります。しかし、上の世代(祖父母世代)からは「同じ漢字を2つ重ねるのは中国の名前のようだ」「戸籍の誤記に見える」といった保守的な反応を受けるケースが依然として報告されており、周囲の受容度には世代間格差が存在します。