不仲説の背景には、所属事務所同士による壮絶な主導権争いがあったことも見逃せない。中森明菜を擁する研音と、小泉今日子を擁するバーニングプロダクション。昭和の芸能界を牽引した二大プロダクションの思惑が、ラジオのレギュラー枠や雑誌の表紙、テレビの出演順を巡って激しく衝突していた。
事務所の意向により、現場での私的な会話や交流を制限されることも珍しくなかった。芸能界の巨大なパワーゲームの渦中で、大人たちの都合によって「不仲」を演出された側面も大きかったのだ。意図的に作られたライバル関係は、アイドルの知名度を飛躍的に高める強力な燃料となった一方で、10代の少女たちの心に小さからぬ孤独の影を落としていた。