近年の沢田研二は、白髪を蓄え、飾らない等身大の姿で表現の深みを増している。主演映画『土を喰らう十二ヵ月』で見せた、自然と向き合いながら旬の作物を料理する佇まいは、かつての派手なロックスター像とは異なる、滋味あふれる人間の円熟味を感じさせた。
現代では、U-NEXTやAmazon Prime Videoなどの動画配信プラットフォームを通じて、若い世代が過去の沢田研二の伝説的パフォーマンスや名作映画に触れる機会が急増している。リアルタイムのファンだけでなく、Z世代やミレニアル世代が「ジュリーの圧倒的な格好良さ」に衝撃を受け、そのルーツや私生活、家族の存在に興味を抱くサイクルが生まれているのだ。
世代を超えて再評価される父のカルチャー。それを遠くから見つめる息子の胸中にも、時を経た今だからこそ理解できる、父への深い畏敬の念があるに違いない。