厳粛な式典や公務に臨まれる天皇陛下のお姿に触れる機会が多いなか、ネット空間で折に触れてバズを引き起こすのが、陛下のふとした瞬間にこぼれる柔和な表情やお茶目な仕草です。この現象の根底には、天皇陛下の可愛い理由として真っ先に挙げられる「飾らない素顔の魅力」が存在します。
天皇陛下の素顔真相を語る上で欠かせない歴史的文献が、ご自身の英国留学生活(1983年〜1985年)を綴られた自著『テムズとともに』です。同書には、将来の天皇としての気品を保ちながらも、一般の学生と同じ目線で日常生活に奮闘された若き日の姿が率直に活写されています。
特に有名なのが、学生寮の共同洗濯機で起こした大惨事のエピソードです。粉末洗剤の分量を誤り、ランドリールーム全体を泡だらけにして立ち往生してしまった体験や、ジーンズにスニーカー姿で出かけたパブでビールを嗜み、ディスコの入り口でドレスコードに引っかかって入場を断られた思い出などが、ユーモアたっぷりに告白されています。こうした自らの失敗談を包み隠さず筆にしたためる素朴な誠実さこそが、今なお国民を惹きつける大きな源泉となっています。
記者会見においても、時折ご自身の背丈についての冗談を交えたり、雅子さまとの軽妙なやり取りを笑顔で明かされたりと、場を一瞬で和ませる天性のユーモア感覚を発揮されます。威風堂々とした立ち振る舞いと、親近感を抱かせる気さくさの絶妙なバランスが、ネットユーザーの心を掴んで離さない理由です。