「清潔に保たなければ」という強い思い込みから、一般的なアルカリ性の固形石鹸やボディソープを泡立て、デリケートゾーンを摩擦するように洗っていませんか。皮膚科医や産婦人科医の見解によれば、この「洗いすぎ」こそが臭いやかゆみを引き起こす主要因となっています。
全身用のボディソープは、皮脂分泌の多い背中や胸元をすっきり洗い流すために洗浄力が高く、pH値が弱アルカリ性から中性に調整されているものが大半です。一方、女性の外陰部から膣内にかけては、乳酸菌の一種である「デーデルライン桿菌」が乳酸を分泌することで、pH3.8〜4.5前後の強い弱酸性に保たれています。この酸性環境が、外部からの雑菌や病原菌の侵入・増殖を食い止める「自浄作用」を果たしています。
アルカリ性の強い洗浄料でデリケートゾーンを擦り洗いすると、保護膜である皮脂膜と有益な常在菌まで一気に洗い流されてしまいます。その結果、肌のバリア機能が崩壊して極度の乾燥を招き、自衛のために皮脂が過剰分泌されたり、アルカリ性に傾いた皮膚で悪玉菌が急増して陰部の臭いの原因や頑固な陰部のかゆみへと発展する悪循環に陥るのです。