2人の運命が交錯したのは、1979年に放送を開始した伝説の学園ドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)への出演でした。沢村正治役を演じた田原俊彦、星野清役を演じた近藤真彦、そして梶浦裕二役を演じた野村義男の3人は、瞬く間に社会現象となり、ファンによって「たのきんトリオ」と命名されました。
当時、日本のエンターテインメント界において80年代男性アイドルライバルの構図はビジネスとして不可欠でした。1980年6月に田原俊彦が『哀愁でいと』で鮮烈な歌手デビューを果たし、オリコンチャートを駆け上がると、同年12月には近藤真彦が『スニーカーぶる〜す』で史上初のデビューシングル初登場1位を記録。当時のチャートイン競争は凄まじく、ファン同士が街頭や歌番組の客席で熱狂的な声援合戦を繰り広げるなど、日本中に熱狂的なムーブメントが巻き起こりました。
この時代の2人の年齢差は約3歳。高校生と中学生という多感な時期に、同じ合宿所で生活を共にしながら、寝る間も惜しんでレッスンと歌番組の生放送に追われる日々を送っていました。当時の関係者の証言によると、「ライバル心をむき出しにしてバチバチしていたのはステージの上だけで、裏に戻れば同じ出前を分け合って食べる仲だった」と振り返られています。