教員の給与明細を開くと、一般的な民間企業とは異なる特有の手当項目が目につく。その中でも給与体系の二大支柱をなしているのが、教職調整額・義務教育等教員特別手当である。
前者は前述の通り、残業代の代わりに一律支給される項目であり、後者は義務教育を担う教員の重要性と専門性を考慮して上乗せされる独自の手当だ。これらに加え、地域ごとの物価水準に応じた「地域手当」、住宅手当や扶養手当、そして年2回支給される期末・勤勉手当が合算されることで、最終的な額面給与が形成される仕組みになっている。
今回の処遇改善案では、教職調整額の増額にとどまらず、これら手当全体の再配分や見直しも議論の俎上に載せられている。特に過疎地域や都市部での勤務条件の違い、あるいは学級担任や部活動担当といった具体的な役割に応じた手当の増額など、一律支給から「業務の実態に応じた手当への手厚い配分」へとシフトする兆しが見られる。