ボキャブラリー(vocabulary)の語源は、ラテン語で「名付け」や「呼び名」を意味する「vocabulum」に由来します。英語圏では主に「ある個人が知っている、あるいは特定の言語体系に存在する単語の総体」を指す名詞として使われます。
日本語において混同されがちなのが「ボキャブラリー(語彙)」と「語彙力」のニュアンスの違いです。両者は似て非なる概念であり、明確に切り分けて理解する必要があります。
言語学において、語彙は次の2層に分類されます。
- 受動語彙(パッシブ・ボキャブラリー):見聞きしたときに意味を理解できる言葉のストック。
- 能動語彙(アクティブ・ボキャブラリー):会話や文章作成時に、自分自身の頭から引き出して正しく使える言葉。
「ボキャブラリーがある」状態とは単に受動語彙が多い(単語のデータベースが大きい)状態を指すのに対し、「語彙力がある」状態とは、そのデータベースから最適な言葉を瞬時に選び出し、相手に届く形でアウトプットできる応用力を含みます。知識の「量」がボキャブラリーであり、運用の「質」が語彙力であると捉えると明快です。