松岡修造さんのハイテンションな演技を受け止め、視聴者の圧倒的な共感を呼んだ要因は、絶妙なバランスで配置された脇役キャストの卓越した演技力にありました。特に母親役と三兄弟のキャスティングは、今振り返ると驚くほど豪華な顔ぶれで構成されていました。
母親役を演じたのは、劇団「大人計画」に所属する実力派女優の平岩紙さんです。熱血暴走気味なお父さんを冷ややかな視線で見守りつつ、要所で芯のあるツッコミを入れる母親像は、日常のリアルな主婦層の姿を見事に体現していました。平岩紙さんはその後もNHK連続テレビ小説をはじめ数々の映画やドラマでバイプレイヤーとして唯一無二の地位を確立し、2026年代以降も映像業界に欠かせない名女優として活躍を続けています。
そして、多くの視聴者が成長を驚きとともに見守ったのが息子役の三兄弟です。
なかでも長男・修一役を演じた清水尋也さんの飛躍は目覚ましいものがあります。当時は思春期の繊細な佇まいを見せる少年でしたが、その後映画『渇き。』『ソロモンの偽証』やTBS系ドラマ『アンナチュラル』などで鮮烈な存在感を放ち、若手屈指の怪優へと成長を遂げました。次男役・三男役を務めた子役キャストも含め、少年期の男子特有の汗臭さやコミカルな生態をナチュラルに演じ切った演技指導の完成度は、当時の広告賞でも高く評価されたポイントです。