近年、スタジオが力を入れているのがイマーシブ(没入型)オーディオへの対応だ。単にスピーカーを増設しただけではない。伝統的なアナログコンソールやビンテージマイクから得られるファットなサウンドを、最新の立体音響フォーマットへとシームレスに落とし込むシステムを構築した。
これにより、リスナーはまるでスタジオの特等席で生演奏を聴いているかのような感覚を覚える。古い機材の持つノイズすらも、立体的な空間の中に配置されることで、音楽的なテクスチャーへと生まれ変わるのだ。この新旧のハイブリッド設計こそが、現在の音楽制作における最大の武器となっている。