日本の美容教育史を紐解けば、資生堂美容技術専門学校の洗練された美意識や、山野愛子が築き上げた美道精神といった太い幹に行き着く。前者が企業ブランドと結びついた圧倒的な組織美を教え込むのに対し、後者は福祉美容まで見据えた人間教育を掲げてきた。では、現代の独立系専門校は何を売りにしているのか。
それは「個の尖り」だ。組織の歯車になることを拒むZ世代に対し、自己プロデュースの技術をどう授けるか。サロンワークの基礎を頑なに守るオールドスクールと、インフルエンサー育成に舵を切るニュースクール。教育方針の分断は、かつてないほど深まっている。