かつら説を真っ向から否定する決定的な証拠は、彼の出演番組における高精細4K映像での頭皮観察にあります。
NHK『美の壺』では、草刈正雄のアップが頻繁に映し出されます。現代の4K・8K放送は、かつらのネットの網目や接着部分、植毛時の毛穴の不自然な瘢痕を隠すことができません。しかし、画面に映る彼の頭頂部やつむじ、耳周りの生え際には、地肌から直接生え出る毛髪と、年齢相応のまばらな細毛・白髪が鮮明に確認できます。これは人工物では再現不可能な生体反応の証拠です。
では、なぜ70代になってもあれほどの毛量を維持できているのか。そこには明確な3つの要因が存在します。
第1に、遺伝的ルーツと髪質の特異性です。NHK『ファミリーヒストリー』でも克明に明かされた通り、草刈正雄の父親はアメリカ軍の軍人であり、母親は日本人です。欧米系のルーツを持つ毛髪は、アジア人の直毛と異なり、わずかなウェーブ(自然なうねり)を帯びることが多くあります。このナチュラルなカールが髪と髪の間に空気の層を作り出し、実際の毛本数以上の圧倒的なボリューム感を生み出しているのです。
第2に、半世紀にわたるヘアケア意識の高さです。10代の頃から資生堂のトップメンズモデルとして活躍した草刈正雄は、頭皮環境の保全やスタイリング剤の適切な使用について、一般人とは比較にならない英才教育を受けてきました。頭皮の血行促進や日々のスカルプケアが、毛根の寿命を大幅に引き延ばしていることは間違いありません。
第3に、熟練スタイリストによる立体的なカットとブロー技術です。草刈正雄のヘアスタイルは、トップを短めにカットして立ち上がりをつけ、サイドと後頭部に自然な丸みを持たせる「ひし形シルエット」を徹底しています。この計算されたカット技法により、頭頂部のへたりを防ぎ、常にふんわりとしたシルエットを維持できているのです。