発端となったのは、主要検索エンジンにおけるサジェスト機能の異変でした。栃木県真岡市の磯食品に関連して「不祥事」「営業停止」「閉店」といったネガティブワードが突如としてサジェストの上位に表示され、これが5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)のローカル掲示板やYahoo!知恵袋などのQ&Aサイトへ飛び火しました。
一連の流れを時系列で整理すると、以下の3段階で噂が拡散された経緯が確認できます。
第一段階として、他県に存在する類似商号の食品加工会社が過去に受けた行政処分や経営破綻のニュースが、ネットアルゴリズムによって関連付けられました。同業種で商号に「磯」や「食品」を冠する法人は全国に複数存在しており、ある地域で発生した報道が地域名「真岡」と無作為に結びつけられた形跡があります。
第二段階では、真岡市周辺の製造業におけるシフト改編や工場のメンテナンス期間に伴う一時的なトラック出入りの減少が、近隣住民や通行人の目に留まり、「稼働が止まっているのではないか」という個人的な書き込みを生みました。
第三段階において、まとめサイトやSNSの自動生成アカウントがこれらの断片的な書き込みを再拡散。「真岡の磯食品で何が起きたのか」という関心だけが増幅され、磯食品の噂の真相を確かめようとする検索がさらなる検索数を呼ぶ悪循環が完成したのです。報道機関や関係行政の公表資料を過去数年分にわたり精査しても、同社が社会的な事件や行政処分に関与した事実は一切記録されていません。