長男である森内貴寛(Taka)のキャリアは、決して平坦なエリートコースではありませんでした。名門・慶應義塾幼稚舎から普通部へ進学する傍ら、2001年にジャニーズ事務所へ入所。2003年にはアイドルグループ「NEWS」のメンバーとして華々しくメジャーデビューを飾りました。
しかし、学業への専念を理由にわずか数ヶ月でグループを離脱し、事務所を退所。その後、高校を自主退学したことで父・森進一との間に決定的な亀裂が生じます。「自分の足で生きていけないなら家を出ていけ」と勘当同然で家を追い出され、アルバイトで生活費を稼ぎながらライブハウスで歌い続ける過酷な下積み時代を過ごしました。
このどん底の時期に出会ったのが、結成されたばかりのONE OK ROCKでした。父譲りの圧倒的な声量と天賦の表現力、そして母から受け継いだ繊細な歌唱センスに、自ら磨き上げた洋楽仕込みのハイトーンシャウトが融合。バンドは瞬く間に若者世代のカリスマへと駆け上がり、アジア、北米、ヨーロッパを巡るワールドツアーを成功させるグローバルアクトへと成長を遂げました。
かつて激しく対立した父との関係も、Takaの自立と成功によって劇的な雪解けを迎えます。自身のライブのステージ上で「今日、客席に父親が来ています。生んでくれてありがとう」と感謝を口にし、父の楽曲『襟裳岬』をカバーするなど、確固たる実力を手に入れたからこその真の和解を果たしました。