世間を騒がせる日本第一党とは、どのような成り立ちを持つ組織なのか。その実像を紐解く上で不可欠なのが、党首を務める桜井誠氏の経歴と設立の背景です。
桜井誠氏の経歴を遡ると、本名は高田誠氏(1972年福岡県北九州市生まれ)。2000年代初頭からインターネット掲示板やブログ上で「Doronpa(ドロンパ)」と名乗り、過激な反韓・嫌中言説を展開していました。2006年に結成した「在日特権を許さない市民の会(在特会)」では初代会長に就任。拡声器を用いて在日外国人コミュニティや教育機関の眼前で激しい罵声を浴びせる「行動する保守」運動を牽引し、2014年に京都朝鮮第一初級学校をめぐる損害賠償請求訴訟で最高裁が人種差別該当性を認める判決を下したことで、社会的な指弾を浴びました。
在特会会長を辞任した桜井氏が、運動の舞台を「路上デモ」から「選挙制度」へと移行させたのが日本第一党の結党理由です。2016年の東京都知事選挙に無所属で出馬した桜井氏は、主要メディアが主要候補者のみを重点的に報じる「主要3候補偏道」の枠外にいながら、11万4,171票(得票率1.67%、5位)を獲得。この数字に手応えを得た桜井氏は、自らの支持基盤を組織化するため、同年8月に「日本第一党」を立ち上げました。「既存の政治家が口にできない本音を代弁する」という名目を掲げ、制度的政治への参入を試みた瞬間でした。