年末年始の外食において、ネット上でまことしやかに語られる「ファミレスやラーメン店は混むが、日常使いの定食チェーンは穴場」という言説は、完全な誤謬(ごびゅう)です。大戸屋を取り巻く3つの盲点を解き明かします。
第1の誤解は、「ロードサイド店舗なら駐車場も広く、いつでも営業している」という思い込みです。近年、大戸屋をはじめとする外食各社は、年末年始のアルバイト確保難と従業員の労働環境是正を背景に、ロードサイド店の元旦一斉休業に舵を切っています。ロードサイド店舗ほど休業確率が高く、営業しているのは「大型商業施設の要請に従って開けているインショップ店」に偏るという逆転現象が起きています。
第2の誤解は、「福袋のクーポン券はその日の食事から即座に全額使える」という期待です。大戸屋の福袋に付属するお食事券には、多くの場合「1会計あたりの利用可能枚数制限」や「有効期限(例:翌年3月末まで)」、さらには「購入当日の会計には充当不可」といった利用規約が定められています。元旦の食事代を福袋のクーポンで賄おうと目論んでレジに並ぶと、思わぬ誤算に見舞われるケースがあります。
第3の誤解は、「テイクアウトならいつでも作り置きが買える」という油断です。大戸屋の最大の特徴は「注文を受けてから店内で魚を焼き、野菜を炒める」という店内調理へのこだわりです。これは持ち帰り弁当であっても例外ではありません。年末年始のピーク時はフライヤーやグリルの稼働率が100%に達するため、予約なしで店頭へ飛び込んでも、長時間の店内待機を余儀なくされるか、最悪の場合はテイクアウトの新規受付自体が一時中断される事態を招きます。