なぜ東は豚で西は牛?カレーの肉で分かれる境界線と地域差の真相

なぜ東は豚で西は牛?カレーの肉で分かれる境界線と地域差の真相

なぜ東は豚で西は牛?カレーの肉で分かれる境界線と地域差の真相について押さえておきたい ポイントを分かりやすく解説いたします。

日本の食文化を二分する議論で必ず名が挙がるのが、岐阜県の関ヶ原です。うどんの出汁や餅の形状、電気の周波数に至るまで東西の境界とされてきたこの地は、カレー用肉の分岐点としても長年語られてきました。

しかし、民俗調査や食品メーカーの購買追跡データを子細に分析すると、関ヶ原という一点のみで明確に分断されているわけではありません。実際のカレーの肉の境界線は、岐阜県から三重県、滋賀県の県境にまたがる帯状のエリアに広がっています。

愛知県を中心とする東海地方は、東日本の豚肉文化圏の影響を色濃く受けつつも、独自の食習慣を持っています。名古屋市周辺では豚肉が優勢である一方、同じ東海地方でも三重県に入ると一気に牛肉の消費比率が跳ね上がります。松阪牛に代表される肉牛の産地を抱える三重県は、行政区分上は東海・中部地方に分類されながらも、食文化においては完全な関西・近畿圏に属しているためです。

北陸地方に目を向けると、富山県や石川県は豚肉が過半数を占める東日本型ですが、福井県南部へ向かうにつれて牛肉の存在感が増していきます。東日本と西日本のカレーの違いは、単一の線ではなく、フォッサマグナから近畿東部にかけての緩やかなグラデーションを描きながら推移しています。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。