歌詞の終盤、物語は息をのむ大どんでん返しを迎えます。何度もヒヨリの死を見せつけられたヒビヤは、ついに一つの残酷な決断を下します。「彼女を救う唯一の方法は、自分が身代わりになって死ぬことだ」と悟ったヒビヤは、トラックの前に自ら身を投げ出し、陽炎に向かって「ざまぁみろよ」と笑って見せます。
しかし、楽曲のラスト数行で提示される事実は、読者の胸を締め付けます。ベッドの上で目を覚ましたのはヒビヤではなく、ヒヨリでした。彼女は抱いていた猫を抱きしめながら、こう呟くのです。「またダメだったよ」と。
この一言が意味するのは、ヒビヤがループを繰り返していたのとまったく同じように、ヒヨリもまたヒビヤを救うために何十年分ものループを繰り返していたという衝撃の真実です。ヒビヤの一方的な片思いと自己犠牲に見えた物語は、実は互いを救おうとして命を捧げ合い続ける、極限の「すれ違いの悲劇」だったことが明かされます。