プロダクション人力舎にとっても、この不祥事は事務所の存続を脅かす大打撃であった。危機管理体制の見直しとスポンサー対応に奔走する一方、渡部の復帰タイミングについては慎重な議論が重ねられた。地上波バラエティでの完全復活には依然として高いハードルが存在したためだ。
テレビ局側が世論の反応やコンプライアンスを懸念するなか、活路を見出したのは新しいメディア環境だった。かつてのような「テレビの第一線で司会を回すMC」としてのポジションではなく、自らの失態すらも笑いの文脈に昇華させなければならないという過酷な現実が待ち受けていた。