ジビエブームの中で最も注意しなければならないのが、ヤマドリ肉の安全性と寄生虫・食中毒リスクです。
一部のグルメ情報や過去の慣習から「新鮮な野鳥なら刺身や半生(レア)で食べられるのではないか」と誤解する消費者がいますが、厚生労働省のガイドラインでも示されている通り、野生鳥獣肉の生食・加熱不十分な喫食は極めて危険です。
野生のキジ科鳥類には、カンピロバクターやサルモネラ属菌といった病原性細菌のほか、住肉胞子虫などの寄生虫が存在するリスクがあります。これらを死滅させるためには、肉の中心部が75℃で1分間以上、またはこれと同等以上の十分な加熱殺菌が必要です。
「表面だけ炙ったタタキ」や「中心が赤いレア状態」での提供・調理は避け、芯まで熱を通しながらもしっとり感を損なわない低温調理(中心温度65℃で数十〜数時間管理など)や、薄切り肉の適切な煮沸加熱を徹底してください。