小布施の町を語る上で欠かせないのが、江戸の浮世絵師・葛飾北斎との深いつながりである。晩年の北斎は、小布施の豪商・高井鴻山を頼り、この地で数々の傑作を残した。本店のすぐ近隣には「北斎館」があり、北斎が手がけた天井絵や肉筆画を間近に鑑賞できる。
小布施堂の敷地から続く「栗の小径」は、栗の木の間伐材を敷き詰めた風情ある遊歩道。足裏に伝わる柔らかな感触を楽しみながら、北斎が通ったとされる小路を散策すれば、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような錯覚に包まれる。歴史散策と極上の栗巡りを組み合わせることで、信州の旅はより重層的な深みを帯びていく。