国民的アニメにおいて、主役声優の交代は作品の命運を左右する大きな挑戦であった。長年しんのすけの声を担当した矢島晶子さんからマイクを受け継いだ小林由美子さんは、前任者への深いリスペクトを払いつつ、自身ならではのみずみずしい生命感をキャラクターに吹き込んだ。
小林さんが演じる野原しんのすけは、無邪気で破天荒な魅力はそのままに、感情の起伏や優しさがよりストレートに伝わってくる演技が光る。交代当初の違和感を見事に払拭し、今ではすっかりお茶の間に定着。「小林さんのしんちゃんじゃなきゃしっくりこない」という新しい世代のファンも確実に広がっている。