世界的な流行を見せるトゥルー・クライム(犯罪実録)の潮流において、木嶋佳苗という存在は世界的な視点からも特異なケースとして注目を集めている。海外の動画配信サービスNetflixなどで配信される事件ドキュメンタリーや、実録ノンフィクション文学の題材として、彼女の事件は今なお消費され続けている。
一部のサブカルチャーやファン層の間では、自らの欲望に忠実に生き、死刑囚となっても男たちを従わせる姿に対する無批判な礼賛すら散見される。現代社会が抱える孤独、ジェンダー観の歪み、そして承認欲求の渇望。彼女を取り巻く狂熱は、現代人が隠し持つ暗部の裏返しでもある。