心理学の領域では、他者の感情や周囲の刺激に対して生まれつき過敏な気質を持つ人々をHSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)と定義し、その特徴とケアの手法について研究が進められている。彼らは相手の不機嫌や微妙な空気の変化を即座に感知するため、自分を守る防衛本能として他人に合わせすぎてしまう傾向がある。
日本臨床心理士会に寄せられる相談事例でも、他人の感情に振り回されて抑うつ傾向を示すケースが後を絶たない。過剰な気遣いは決して単なる「気の持ちよう」ではなく、神経系の過剰反応や過去の対人トラウマに裏付けられた深い心理的機序が存在する。